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日本株の銘柄図鑑

クレスコ(4674)【株の銘柄図鑑】何で稼いでいる会社?

📋 この記事でわかること

  • クレスコ(4674)が何を売って、誰から稼いでいるのか
  • この会社の強みと弱点
  • 景気の波にどれくらい強いのか
  • 私がいくらで買い、いまどう見ているか(実取引記録)
  • 「自分ならこの会社を持ち続けられるか」という視点での評価

「株の銘柄図鑑」シリーズです。ここでは配当利回りやPERの話をする前に、まず「この会社は何をして稼いでいるのか」を掘り下げます。数字はその根拠として、要所要所で使います。

なぜ1,380円で買ったのか

2026年4月27日、私はクレスコを100株、単価1,380円で買いました。投資額は13万8千円。そのあと1,400円台で買い増して、いまは200株を持っています。

きっかけは、同じ時期に損切りしたジャックス(8584)の売却資金の行き先を探していたことでした。「損切りした分をどこで埋め合わせるか」を考えたとき、いちばん信頼できるデータを持っていたのがクレスコだったんです。決め手は3つ。

  • 自己資本比率が高く、当時の私のスクリーニングで数週間連続の最上位だった
  • 配当利回りが4%台後半
  • 15年連続増配で、その間に配当額が3.13円→42円と13倍以上に増えている

派手さはありません。でも「損切りの痛みを、地味でも確かなものに置き換える」には、ちょうどいい銘柄でした。買った理由の詳しい経緯はクレスコ株・15年増配の理由と買い判断に書いています。

私はいま、この会社をこう見ている

買った当時(2026年5月)の私の相場観は「米国株は割高、半導体は値動きが荒い、バリュー株で待つ局面」でした。その中で、国内IT中堅のクレスコは“地味だが土台の固い”銘柄として評価しています。

生成AI・クラウド関連のIT投資需要は主要顧客を中心に広がっていて、事業の6割ほどが保守・開発といったストック型の安定収益。2025年3月期は売上・利益とも過去最高でした。ここは今も変わっていません。

ひとつだけ、気にしていることがあります。

クレスコは長期にわたって増配を続けていますが、ここ15年ほどを見ると、増配のペースが利益の伸びをやや上回っています。そのため、配当性向は少しずつ上昇しています。

もちろん、これだけで「増配が続かない」と判断するつもりはありません。DOEを意識した株主還元方針に加え、財務基盤にも一定の厚みがあります。

ただ、「これまで増配してきたから、これからも同じペースで増配する」と考えすぎないことは、投資するうえで意識しておきたいポイントです。

私はクレスコを長期保有候補として見ていますが、増配実績だけを見るのではなく、今後の利益成長と配当のバランスも継続して確認していきたいと思っています。

株価が上がること自体より、持ち続けることで取得原価ベースの利回り(YOC)が自然に上がっていくのを狙う銘柄です。だから1,400円前後まで下がってきたら、もう100株買い増すつもりで指値を置いています。

一言でいうと

銀行のATMや自動車の中のソフトウェアを、裏側で作っているエンジニア集団です。

何を売っていて、誰が買っているのか

私たちが銀行アプリでお金を振り込んだり、車のカーナビを操作したりするとき、その裏側で動いているシステムやソフトウェアを開発しているのがクレスコです。特定のメーカーの系列に属さない「独立系」のシステムインテグレーター(SIer)で、金融系システムと自動車・家電などの組込型ソフトウェアが事業の柱です。

主な販売先は日立グループです。金融系(銀行・保険・証券)のIT投資に強みを持ち、情報家電などの組込みソフトウェア開発も手がけています。

どうやって儲けているのか

エンジニアの技術力クレスコ(4674)独立系システムインテグレーター日立グループ(主要販売先)金融・自動車等にも展開

エンジニアの技術力を、案件ごとにクライアント企業へ提供する労働集約型のビジネスです。特定のハードウェアメーカーに縛られない独立系という立場だからこそ、幅広い業界の案件を受注できるのが特徴です。

クレスコ(4674)EPS推移

強み

  • 自己資本比率が高い——約69.9%と財務は堅実で、有利子負債もごくわずか(自己資本の4%程度)です
  • 資本効率が非常に高い——ROEは約16.4%、ROIC(投下資本利益率)は約28.5%と、効率よく利益を生み出しています
  • 専門性の高い領域に強み——金融(銀行・保険・証券)や自動車の組込みソフトという、高い信頼性が求められる分野で実績を積んでいます
  • 増収増益が続く見通し——2027年3月期・2028年3月期とも増収増益の会社予想で、成長軌道にあります
クレスコ(4674)指標サマリー

弱み・リスク

  • 労働集約型ビジネス——エンジニアという「人」に頼るビジネスのため、人材確保のコストや単価上昇が収益を圧迫する可能性があります
  • 技術トレンドの変化が速い業界——AI活用など、常にスキルのアップデートが求められます
  • IT投資は景気の影響を受けやすい面がある——企業が不況時にIT投資を絞ると、新規開発案件が減る可能性があります

同業(ソフトウェア)と比較したSBI証券の企業スコアでも、財務健全性8.0(業界平均6.6)は高評価な一方、安定性2.0(業界平均3.9)は低め——業績の変動しやすさが数字にも表れています。

景気に強いか、弱いか

案件の性質によって強弱が分かれると見ています。新規のシステム開発案件は景気の影響を受けやすい一方、金融機関の基幹システムの保守・運用のような「止められない」領域は、景気に関わらず継続的な需要があります。

配当は安心して持てそうか

自己資本比率約69.9%という堅実な財務体質に加えて、DOE(自己資本配当率)8.1%・長期的な増配実績があります。予想配当利回りは4.55%で、財務面での安心感はこの銘柄図鑑で紹介してきた中でも高い部類です。

クレスコ(4674)配当推移

今、この会社がなくなったら誰が困るか

日立グループをはじめ、システムの開発・保守を任せている取引先です。IT業界には代替できるSIerは他にも存在しますが、長年の取引で積み上げた業務知識やノウハウは、簡単に他社へ引き継げるものではないはずです。

何が起きたら、この会社を手放すか

今のところ「持ち続ける」前提でいますが、自分の中で見直すラインは持っておきたいと思っています。

ひとつは、増収増益という会社予想が崩れて赤字方向に転じたとき。労働集約型ビジネスである以上、人材確保のコストが利益を圧迫し始めたら、それは一時的な足踏みではなく構造的な変化として受け止めるつもりです。

もうひとつは、DOE8.1%・15年の連続増配という株主還元方針そのものが変わったとき。逆に言えば、財務が堅実なまま業績が多少調整しても、慌てて売る理由にはならないというのが今のスタンスです。

自分なら持ち続けられるか

正直、派手さのある会社ではありません。それでも、自己資本比率約69.9%・ROE16.4%という財務の強さと、専門性の高い分野で長年積み上げてきた実績を見ていると、「地味だけど土台が固い」という安心感があります。増収増益が続く見通しであることも心強く、株価が調整する場面があっても、この財務体質なら慌てずに持ち続けられそうだと感じています。

この銘柄の購入理由は、こちらの記事にも書いています。

クレスコ株・15年増配の理由と買い判断

補足データ(2026年8月時点)

指標 数値
予想配当利回り 4.55%
PER 約13.5倍(26/8/10時点)
自己資本比率 69.9%
ROE(2026年3月期実績) 16.4%
ROIC 約28.5%
DOE(自己資本配当率) 8.1%
連続増配年数 15年

📌 まとめ

  • クレスコ(4674)は日立グループを主要販売先とする、金融・自動車分野に強い独立系システムインテグレーター
  • 自己資本比率69.9%・ROE16.4%・ROIC約28.5%と、財務健全性・資本効率ともに高水準
  • 2027年3月期・2028年3月期とも増収増益予想で成長軌道が続く見通し
  • 労働集約型ビジネスで人材コスト・技術トレンドの変化がリスク要因

参考情報

クレスコの詳しい財務情報・決算資料はクレスコ公式IR情報でご確認いただけます。

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【免責事項】
本記事は情報提供・個人の記録を目的としており、特定の銘柄・商品の購入を推奨・勧誘するものではありません。掲載している数値は記事作成時点のものであり、将来にわたって同じ水準が続くことを保証するものではありません。投資にはリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。