📋 この記事でわかること
- 「応援したい」だけが好きの形じゃないという話
- 数字は悪くないのに踏み込めない銘柄があるという話
- 「未来を感じない企業」を一方的に断罪できない理由
- 投資判断が最後に行き着く場所について
スクリーニングって、けっこう機械的にやるんですよね。ROE何%以上、自己資本比率何%以上、配当性向何%以下……数字で機械的にふるいにかける。
でも、そこを通過した銘柄を最終的に「よし、これ」と決める瞬間って、実は数字だけじゃない何かが働いている気がしています。今日はその「何か」について、正直に考えてみます。
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「応援したい」だけが好きじゃない
好きな銘柄というと、つい「応援したい会社」を思い浮かべがちです。でも私の場合、それだけじゃないんですよね。
以前、JT(2914)について書いたことがあります。私はたばこを吸っていた過去があって、正直、成長産業だとは思っていなかった。むしろ「縮小していく業界だろうな」と思いながら買いました。
それでも今、この銘柄を持っていて心地いいのは、「応援したい」からじゃないんです。「沈むとしても仕方がない、それでも自分の中で納得できている」という感覚のほうが近い。
衰退産業と言われながらも配当を維持・増配し続けている姿を見ていると、派手な応援ではなく、もっと静かな信頼というか。この温度感のまま長く持てる、という心情的な安定感自体が、私にとっての「好き」の一つの形なんだと思います。
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数字は悪くないのに、踏み込めない銘柄がある
逆に、品質フィルターの数字はきちんとクリアしているのに、どうしても踏み込めない銘柄もあります。
例えば、賃貸住宅を一括で借り上げて転貸するような事業モデル。財務は健全でROEも高い。それでも、オーナーとの家賃をめぐるトラブルや、人口減少下で供給が積み上がっていく構造そのものに、心情的な引っかかりを感じてしまうことがあります。
数字だけを見れば「買い」の銘柄です。でも、そのビジネスが社会の中でどう機能しているかを想像すると、指がすっと止まる。これは合理的な判断というより、もっと感覚的なものです。
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一番難しいのは「未来を感じない」企業への向き合い方
もっと難しいのは、「この仕組みに未来はないだろうな」と感じてしまう企業への向き合い方です。
過去には、高い利回りをうたいながら実態が伴わず、分配金の遅延や停止で社会問題になった投資商品もありました。ああいう話を見ると、率直に「これは社会にとって害悪だったんじゃないか」とすら思ってしまう。
ただ、ここで立ち止まって考えることもあります。その仕組みの中にも、真面目に働いていた人、信じて資金を出した人はいたはずです。「未来を感じない」と切り捨てることは、そこにあった誰かの努力や事情まで踏みにじってしまう危うさもある。
だから私は、「絶対に許せない」と断罪する立場は取らないようにしています。ただ、自分のお金をそこに置くかどうかは別の話で、「信じられるかどうか」で静かに線を引いている、というのが正直なところです。
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信じる・信じないは、数字の背後にある
決算や業績というのは、企業の「表の顔」です。でもその奥には、経営者が何を大事にしているか、どういう約束を守ろうとしているかという「裏の顔」がある。
配当方針を読み込んだり、なぜその利益構造になっているのかを掘り下げたりする作業は、実は「この数字は信じられるか」を確かめる作業でもあります。そして、その先まで覗き込んだときに、最終的に残るのが「好きか、嫌いか」という感覚なんだと思います。
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自分に不要でも、誰かにはかけがえのないもの
ここまで書いておいてなんですが、これは絶対的な正解ではありません。
私にとって心情的に持てない銘柄でも、別の投資家にとっては大事な意味を持つ会社かもしれない。逆も同じで、私がJTを持っている理由は、たばこを吸わない人にはピンと来ないと思います。
投資判断って、思っている以上に相対的なものなんですよね。だからこそ、自分の「好き嫌い」に正直でいることが、長く持ち続けるための一番の支えになる気がしています。
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📌 まとめ
- 「好き」には「応援したい」だけでなく「沈んでも納得できる」という静かな形もある
- 数字が良くても、ビジネスモデルが社会に与える影響を考えると踏み込めない銘柄がある
- 「未来を感じない企業」も一方的に断罪はできない。そこにあった誰かの努力まで否定したくない
- 決算・業績の背後にある「信じられるか」を掘り下げた先に、好き嫌いという結論が残る
- 投資判断は相対的なもの。自分の好き嫌いに正直でいることが、長く持ち続ける支えになる
スクリーニングは数字で足切りするための道具です。でも最後に「これを持ち続けよう」と決める力は、数字じゃなく好き嫌いから来ている。それでいいんだと、最近は思っています。
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本記事は個人の投資記録・考え方の共有を目的としており、特定の銘柄・商品の購入を推奨・勧誘するものではありません。投資にはリスクが伴います。掲載している内容は個人の見解であり、将来の成果を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

