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入門・体験談

ニデック(6594)を手放した理由|数字が信じられなくなった、1か月半の話

ニデックを手放した理由|数字が信じられなくなった、約1か月半の話

📋 この記事でわかること

  • ニデックを買って、約1か月半で手放した実際の取引(買値・売値)
  • 手放した理由は「株価」ではなく「企業体質」だったこと
  • 2026年9月30日の「監査意見不表明」を見て思ったこと
  • 好業績の会社でも、自分が持たないと決める基準

こんにちは、投資家ケンです。

先日、ニデックの「監査意見不表明」のニュースが出ました。
実はこの株、持っていたことがあります。そして、手放しています。

今日は、その話をさせてください。

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買ったのは、「いい会社」のイメージがあったから

買ったのは2025年9月11日。100株、2,460円でした。

理由はシンプルで、
「日本を代表する大企業で、業績もいいと言っている会社」 というイメージがあったからです。

モーターの世界的メーカー。創業者の名前も有名。
「ここなら大丈夫だろう」と、正直、安心感で選んだところがありました。
しかも買ったのは、株価が下がった後。「大企業だし、またすぐ戻るだろう」と考えていました。

日付 数量 単価 受渡金額
買い 2025/09/11 100株 2,460円 246,000円
売り 2025/10/27 100株 2,550円 255,000円

保有は約1か月半。結果は、売却益 約9,000円(手数料は約定画面上「–」)。

つまり、儲けた話ではありません。
「損をしなかった話」でもなく、「持つのをやめた話」です。

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手放した理由は、株価ではなく「体質」だった

売ったのは2025年10月27日。2,550円でした。

きっかけは、ニュースです。
当時、ニデックでは不適切な会計処理が次々に報じられていました。

報道を追っているうちに、自分の中でこう整理がつきました。

「良い業績」と見ていたものそのものが、信じられなくなった。

数字が良いから持つ。
その数字が揺らいだら、持つ理由がなくなる。

それだけの話でした。

大企業だから大丈夫、ではなかった
むしろ、「大企業だからこそ、体質は簡単には変わらない」と感じたんです。

規模が大きい会社ほど、問題が出るまでに時間がかかる。
問題が出たあとも、直すのに時間がかかる。
だったら、その“直るまでの間”を、私が株主として付き合う必要はない。

そう判断して、手放しました。

—

売った日に、東証が「特別注意銘柄」の指定を発表していた

これは後から知ったことです。

私が売った2025年10月27日、東証はニデックを「特別注意銘柄」に指定すると発表しました(指定日は翌10月28日)。
理由は、有価証券報告書の監査報告書が「意見不表明」で、内部管理体制の改善の必要性が高いと認められたから、とされています。

(私の売却が発表の前か後か、細かい時刻までは把握していません。)

もちろん、これは結果論です。
「特別注意銘柄になる」とも、「監査意見不表明まで行く」とも、売った時点では想定していませんでした。
先を読んでいたわけではありません。

ただ、「数字が信じられなくなったから降りる」という判断の軸は、
結果的にズレていなかったのかな、とは思っています。

一番引っかかったのは、「やらかした後の対応」だった

正直に言うと、不適切会計そのものより、引っかかったことがあります。

問題が出た後の、会社の向き合い方です。

報道を追っていても、
「誠実に向き合っている」という印象を、私はほとんど受けませんでした。

ミスは、どの会社でも起きます。
私が見るのは、起きた後にどう動くかです。

誠実さを感じられない会社は、
また同じことが起きても不思議じゃない。そう思ってしまうんです。

だから、売る時点で「何が起きるか」までは分かっていませんでした。
でも、不思議と驚きもなかったんです。

そして今も、株価が上がったとしても、この会社への興味は戻りません。
利回りでも割安さでもなく、「信じられるかどうか」が入口だからです。

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2026年9月30日、再び「意見不表明」

そして今回のニュースです。

ニデックは2026年9月30日、2026年3月期の有価証券報告書を提出しました。
監査法人(PwC Japan)は、連結財務諸表に対して「意見不表明」。
内部統制報告書についても、意見は表明されませんでした。(会社の開示より)

意見不表明の根拠として、会社の開示には、
不適切な会計処理に関与した役職員が、財務報告のプロセスに引き続き関与していることなどが書かれています。

数字も出ています。同じく会社の決算短信によると、2026年3月期は

  • 非金融資産の減損損失:6,321億円
  • 営業損益:5,190億円の損失
  • 親会社の所有者に帰属する当期損益:5,646億円の損失

高配当の目線で、いちばん気になったのはここです。

2026年3月期の配当は、中間・期末ともに「無配」。

配当を目当てに持つ人にとって、「数字が信じられない」の次に来るのが、「配当が止まる」でした。
(2027年3月期の配当予想は「未定」とされています。)

ニデックの出来事と、私の売買(時間軸は等間隔ではありません)2025/9/3第三者委員会を設置2025/9/11私が買う(2,460円)2025/9/26有報に「意見不表明」2025/10/27私が売る(2,550円)東証が指定を発表2025/10/28特別注意銘柄に指定2026/9/30再び「意見不表明」2026年3月期は無配金色=筆者の売買/灰色=会社・取引所の開示。出典:SBI証券約定履歴、JPX(2025/10/27)、ニデック開示(2026/9/30)

図を見ると、私が買った9月11日は、第三者委員会が設置された9月3日の後でした。
大企業で、これまで積み上げてきた信頼もある。株価が下がった後だったので、「またすぐ戻るだろう」と判断して買っていました。
その後の会社の方針や対応を見て、「これは危ないかもしれない」と判断が変わりました。

ニデックは上場廃止になるのか?

気になる人が多い点なので、先に書いておきます。

ここで大事なのは、私は「上場廃止になる/ならない」を語りたいわけではないということです。

それは私にも分かりませんし、読む人の判断を邪魔したくありません。

私が言えるのは、これだけです。

「持っていなくてよかった」という安心感より、
「自分の判断軸を持っておいてよかった」 という感覚のほうが近いです。

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好業績でも「持たない」と決める、私の基準

今回の件で、改めて言葉にしておきたいと思ったことがあります。

私が「この会社は持たない」と決める基準

  1. 数字そのものが疑われたとき(利益の質を信じられない)
  2. 訂正・不適切会計が一度ではなく続いたとき(体質の問題に見えるとき)
  3. 会社の説明と、後から出る事実がズレたとき
  4. 問題が起きた後の対応に、誠意を感じられないとき(ミスより、その後の向き合い方を見る)
  5. 「大企業だから」を理由に自分が安心しているとき(この安心が一番あぶない)

高配当株を長く持つ私にとって、大事なのは「今の利回り」より
「その数字が10年後も同じ意味を持つか」 です。

数字が信じられない会社は、利回りが高くても、PERが低くても、私は持てません。

そもそも私が株で何を持ちたいのかは、「株式を持つことの意味」に書いています。

私は「持つ」「買い増す」「売る」を、それぞれ別の判断として考えています。この考え方の元になった記事は、「持ち続ける」と「買い増す」は、別の判断です。ニデックの場合は、その手前の「そもそも持ち続けるか」の段階で答えが変わった例でした。

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📌 まとめ

  • ニデックは2025年9月に買い、10月に手放した(約1か月半・売却益約9,000円)
  • 理由は株価ではなく、業績の数字そのものを信じられなくなったから
  • 「大企業だから大丈夫」ではなく「大企業だから体質は変わりにくい」と判断した
  • 結果論ではあるが、判断の軸(数字の信頼性)はズレていなかったと思っている
  • 今後どうなるかは分からない。この記事は売買の推奨ではありません

もしあなたの保有株の中に「数字の見え方が変わった会社」があるなら、
一度だけ、「その数字、まだ信じられるかな?」と自分に聞いてみてください。

それだけで、持ち続けるかどうかの判断が、少し楽になるかもしれません。

📝 答え合わせの予告|売却から1年後の2026年10月27日に、この判断を採点します

この記事は、売ってから約1年後に書いています。売った当時は理由の記録を残していなかったので、「売った理由」はこの記事が最初の記録です。後から話を作らないために、見るものを先に決めておきます。

評価項目 見ること
買った理由 当時の記録がないため採点しません(―)
売った理由 「数字が信じられなくなった」という判断軸が、その後の開示(監査意見不表明・無配など)とズレていなかったか
タイミング 売値2,550円と、その後の株価。株価の上下だけでは採点しない
その後 配当、上場の状況、問題が起きた後の会社の対応
総合 「判断の質」で決め、結果論では上げ下げしない

採点は、このブログの共通の採点表(5項目+★5)で行います。外れたところも、そのまま書きます。

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参考にした一次情報

【免責事項】本記事は筆者個人の体験と考えをまとめたもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。企業の状況に関する記述は報道および会社開示に基づきますが、最新の情報は必ず会社の公式IR等でご確認ください。投資判断はご自身の責任でお願いします。