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入門・体験談

高配当ETFを3本売った話|「分配金が多い」の中身を知らなかった失敗

高配当ETFを3本売った話|「分配金が多い」の中身を知らなかった失敗

こんにちは、投資家ケンです。

今日は、ちょっと苦い話をします。米国の高配当ETFを3本、買って、手放した話です。

分配金の「中身」を知らずに買っていたんですよね。🐕

📋 この記事でわかること

  • 私が売った3つのETF(QYLD・PFF・PFFD)と、売った理由
  • 「タコ足配当」とは何か、分配金の出どころの考え方
  • 高配当ETFを買う前に、私なら見るポイント

売った3本

私が手放したのは、この3つです。

ETF 買った日 売った日 数量 何のETF?
QYLD 2022年4月22日 2024年2月2日 5株 ナスダック100を持ちながらコールオプションを売る「カバードコール」型
PFF 2023年10月13日 2024年9月27日 20株 米国の優先株に投資するETF
PFFD 2023年9月28日(20株)・10月31日(20株) 2024年9月27日 40株 米国の優先株に投資するETF(PFFとは別の運用会社)

金額は小さい取引です。そして、売買の損益だけを見ると、実はこうでした。

ETF 買ったとき 売ったとき 売買だけの損益
QYLD(5株) 1株20.50ドル/受渡13,272円 1株17.67ドル/受渡87.92ドル(約12,840円) 約−430円(−15ドル)
PFF(20株) 1株29.22ドル/受渡88,115円 1株33.46ドル/受渡96,738円 約+8,600円
PFFD(40株) 1株18.70ドル・17.61ドル/受渡計109,258円 1株20.96ドル/受渡834.23ドル(約121,190円) 約+11,900円

※分配金は含みません。QYLDの円換算は、売却時の為替レート(146.05円)で換算した概算です。PFFDの円換算は、売却時の為替レート(145.28円)で換算した概算です。

QYLDは少しマイナス、PFFとPFFDは少しプラス。大きく損をしたわけではありません。

それでも私は、失敗に近いと思っています。お金の損得ではなく、「中身をよく知らないまま持っていた」ことが失敗だったからです。3本とも、調べるうちに「持ち続けられない」と感じて売りました。

買った理由は、「分配金が多い」でした

米国の高配当ETFに手を出した頃の私は、まだ分からないことだらけでした。

QYLDもPFFもPFFDも、買った動機は同じです。分配金の利回りが高い。それだけで選んでいました。

そして、「タコ足配当」という言葉を、そのときは知りませんでした。

タコ足配当って、なに?

タコが自分の足を食べて生きのびる様子から来た言葉です。

ファンドが、運用で得た利益ではなく、自分の元本を取り崩して分配金を出している状態のことをいいます。

同じ「分配金」でも、出どころが違う 運用の利益から出す 配当・利息などの収益を渡す 資産の元手は減らない 元本を取り崩して出す 自分のお金を返してもらうだけ 資産の元手が減っていく 利回りの数字だけでは、どちらかは見分けられない

怖いのは、受け取る側からは同じ「分配金」に見えること。口座に入ってくるお金は、どちらもうれしい金額です。

でも、元本を崩して出しているなら、受け取るたびに自分のお金が戻ってきているだけ。長く持つほど、元手そのものが小さくなっていきます。

調べてみたら、3本は「別物」でした

ひとまとめに「高配当ETF」と呼んでいましたが、中身は全然違います。

QYLD PFF PFFD
正式名称 Global X Nasdaq 100 Covered Call ETF iShares Preferred and Income Securities ETF Global X U.S. Preferred ETF
中身 ナスダック100の株+同指数のコールオプション売り 米国の優先株・ハイブリッド証券(約457銘柄・金融が約56%) 米国の優先株(約237銘柄)
分配金のもと オプション料など 優先株の配当・利息 優先株の配当・利息
経費率 0.60% 0.45% 0.23%
利回りの目安 直近12か月分配率 12.06% 30日SEC利回り 6.60% 30日SEC利回り 6.90%/直近12か月分配率 7.02%

※数値は2026年10月初旬に各運用会社の公式ページで確認したもの(PFFの30日SEC利回りは8月末時点)。日々変わります。

QYLDの12%は、「企業が12%の利益を配当している」わけではありません。株を持ちながらコールオプションを売って、その料金を分配金にしている仕組みです。そのかわり、株価が大きく上がったときの利益には上限がつきます。

PFFDは、運用会社の開示で、2026年6月1日の分配金のうち推定43.04%が元本払戻し(ROC)とされていました。利回りが6〜7%台でも、その中身は一定ではないんですよね。

VYMやHDV、SPYDのような「普通株」のETFは、企業の利益と増配を、そのまま受け取る形です。同じ分配金でも、出どころがかなり違う。利回りの数字だけを横に並べても、比べたことにならないんだなと実感しました。

調べていったら、安心して持てなくなった

きっかけは、「この分配金、どこから出ているんだろう?」という素朴な疑問でした。

調べていくうちに、3本とも「このまま長く持って大丈夫」と思えなくなったんです。

「安心して持てない」。その感覚が出た時点で、私にとっては持ち続けられない株でした。

私が引っかかったのは、大きく2つです。

  • 手数料(経費率)がかなり高い:3本とも年0.23〜0.60%かかります。100万円持っていると、年に2,300〜6,000円がファンドの中から引かれる計算です。インデックスファンドには0.1%を下回るものもあるので、私は「かなり高い」と感じました。
  • 毎月分配型で、タコ足配当だと個人的には思っている:3本とも分配は毎月です。毎月きちんと入ってくるのはうれしいのですが、その中身は元本の取り崩しではないか、と私は見ています(PFFDは、運用会社の開示でも一部が元本払戻しとされています)。

※これは私個人の見方です。各ETFの分配金の内訳は毎回変わるので、断定はしません。

QYLDのようなカバードコール型は、分配金を高くしやすい一方で、株価が上がったときの利益に上限があります。優先株のETFは、金利の動きの影響を受けやすい面があります。仕組みが違えば、気にするポイントも違うんですよね。

※ETFごとに仕組みや分配金の出どころは異なります。この記事は、私が売ったときの考え方であり、これらのETFの優劣を断定するものではありません。

いま私が、高配当ETFを買う前に見ること

この失敗から、買う前に見るところが変わりました。

見るところ 見てわかること
分配金の内訳 利益から出ているのか、元本の払い戻しが含まれているのか
基準価額(株価)の長期の推移 分配金を出しながら、ずっと下がり続けていないか
経費率(手数料) 年0.2〜0.6%が、毎年ファンドの中から引かれる
値上がりの上限 カバードコール型は、株価が上がっても利益に上限がある
金利との関係 優先株は、金利が上がる局面で値下がりしやすい面がある

利回りの数字は、入口でしかない。「その分配金は、どこから来ているのか」まで見て、はじめて安心して持てるかどうかが決まる。これが、この3本で払った授業料の中身です。

それでも、売ってよかったと思っています

投資の失敗は、「損をしたこと」だけではない気がしています。

よく分かっていないものを、よく分かっていないまま持っていた。それが一番の失敗でした。

だから、売ったこと自体は、納得しています。米国個別株を3つ手放した話でも書いたように、納得していない株は、私は持ち続けられないみたいです。🐾

📌 まとめ

  • QYLD・PFF・PFFDは、分配金の利回りの高さだけで選んで、あとで手放した
  • 「タコ足配当」は、元本を取り崩して分配金を出すこと。受け取る側には同じ分配金に見える
  • 買う前に、分配金の内訳・基準価額の推移・値上がりの上限・金利との関係を見る
  • 私は、手数料(経費率)が高く、毎月分配のタコ足配当だと個人的に見て、安心して持てなかった
  • 仕組みを分かっていないものは、安心して持てない。そう気づけたのが収穫

利回りの数字は、スタートラインにすぎない。中身まで見えてはじめて、持ち続けられる株になるんだと思います。

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参考にした一次情報(運用会社の公式ページ)

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。ETFの仕組みや分配金の内容は商品ごとに異なるため、購入前に運用会社の資料をご確認ください。投資は自己判断・自己責任で行ってください。