こんにちは、投資家ケンです。
株価が上がると「今からでも買った方がいいのでは?」。下がると「もっと下がる前に逃げた方がいいのでは?」。
投資をしていれば、一度はこんな気持ちになりますよね。🐕
- 指値を入れたあとに、なぜ心が揺れるのか
- 「買えなかった株」は、損ではない理由
- 私が指値を入れる前と入れたあとに、それぞれ何をしているか
最近あらためて思うのは、良い企業を見つけて、ファンダメンタルを分析して、納得できる価格に指値を入れたら、そのあとに必要なのは「行動」ではなく「我慢」なんじゃないか、ということです。
買う前にやることは、たくさんある
私は、株価が下がったからという理由だけでは買わないようにしています。見ているのは、たとえばこんなところです。
- 売上や利益が伸びているか
- EPSが成長しているか
- ROEは十分か
- 自己資本比率に問題はないか
- 営業キャッシュフローは安定しているか
- 配当を無理なく出せているか
- 今後も利益を生み続けられる事業か
- 今の株価は、企業の価値に対して高すぎないか
もちろん、数字だけですべてが分かるわけではありません。事業を見て「この会社なら、5年後も10年後も必要とされていそうだ」と思えるかどうかも、大事にしています。
そこまで調べたうえで「この価格なら買ってもいい」という水準を決めて、指値を入れます。
ここまでは、わりとやりやすいんです。問題は、そのあと。
いちばん難しいのは、指値を入れたあと
指値を入れた翌日に、株価が上がる。「あと100円高くても買えばよかったかな」と思います。
さらに上がると、「このまま上がって買えなかったらどうしよう」という焦りが出てきます。いわゆるFOMO、取り残されることへの恐怖です。
逆に、株価が下がって指値に近づいてくると、今度は「もっと下がるんじゃないか」と怖くなります。
不思議なものですよね。安く買いたくて指値を入れたのに、本当に安くなってくると怖くなる。
さらに厄介なのは、こうなることです。
指値で約定すると、そのあと大概もっと下がる。「もう少し待てばよかった」と思います。
あと少しで届かなかった株は、そのままスルスル上がっていく。「あと10円高く指しておけば買えたのに」と思います。
買えたら後悔する。買えなくても後悔する。投資では、こういう場面が本当に多いです。
ただ、これは結果を見たあとだから、そう思えるだけです。底値で買うことも、天井で売ることも、現実にはほとんど絶対と言っていいほど、できることはありません。もしできたとしたら、それは狙ったというより、たまたまそうなった場合が多いと思います。
後からチャートを見れば、底値も天井もかんたんに分かります。でも、その瞬間には誰にも分かりません。
だから、自分が買った直後に下がることにも、買えなかった株が上がっていくことにも、耐えなければなりません。私はここが、長期投資で「待つ」のが難しい理由の一つだと思っています。
指値は「自分との約束」
私は指値を、ただの注文方法ではなく、自分との約束だと思っています。
企業を調べて、業績と財務を見て、将来性を考えて、「この価格なら欲しい」と決めた。なら、株価がそこまで来るのを待つ。来なければ、買わない。
もちろん、その間に決算や業績見通しが変われば、指値そのものを見直します。
ただ、株価が上がったから指値を上げるのは、ちょっと違うと思っています。それを繰り返すと、「自分が決めた買値」ではなく「市場に追いかけさせられた買値」になってしまうからです。
買えなかった株は、損ではない
「指値まであと10円だったのに買えず、その後大きく上がった」。こういうことは、あります。これは悔しい。かなり悔しいです。
何日も何週間もかけて「この会社はいい」と調べた株ほど、悔しいですよね。
でも、よく考えてみると、お金は減っていません。利益を取る機会を逃しただけです。
株式市場には、何千もの会社があります。今回は買えなくても、次の機会はあります。
むしろ危ないのは「あの株を逃したから、今度こそ」と、高値を追いかけてしまうこと。長期投資では、1回のチャンスを逃すことより、自分のルールを壊してしまうことのほうが大きな問題だと思います。
「何もしない」も、投資判断
投資というと、買う・売るの2つばかりが注目されます。でも実際には、買わない・売らない・待つという判断もあります。
むしろ長期投資では、この「何もしない」判断のほうが多いのではないでしょうか。
毎日、株価を見る。ニュースを見る。SNSでは「この株が上がる」「次はこのテーマだ」という情報が、次々と流れてきます。そんな中で何もしないのは、意外と難しいものです。
ただ、株価は毎日動いても、会社そのものが毎日20%良くなったり悪くなったりするわけではありません。だから、株価の動きと企業価値を分けて考えることが大切だと思っています。
長期投資は、退屈なくらいが正常かもしれない
投資を始めた頃は、何か売買したほうが「投資をしている感じ」がしました。注文して、約定して、利益が出る。そのほうが分かりやすい。
一方で、ファンダメンタルを調べて、指値を入れて、何週間も何か月も買えない。保有している株もほとんど売らない。これは、かなり地味です。
でも最近は、長期投資はそれくらい退屈なほうが正常なのかもしれない、と思うようになりました。
良い企業を探す。買いたい価格を決める。その価格になるまで待つ。買ったあとは、企業の価値が崩れていない限り持ち続ける。
言葉にすると、それだけです。でも、実際にやるのは難しい。だから、株式投資はおもしろいんだと思います。
私が、指値を入れたあとに意識していること
私も、完璧に待てるわけではありません。指値から離れて上がっていくと「もう少し高くてもいいかな」と思うこともあります。
だから、指値を入れる前に「なぜこの株を買うのか」「なぜこの価格なのか」を、できるだけ整理しておくようにしています。
考えるのは、指値を入れる前。入れたあとは、待つ。この順番を意識しています。
| タイミング | 私がやること |
|---|---|
| 指値を入れる前 | 企業を分析する。「なぜこの株か」「なぜこの価格か」を整理する |
| 指値を入れたあと | 待つ。株価が上がっても、指値を追いかけて上げない |
| 企業側に変化があったとき | もう一度分析する。必要なら指値を取り消す |
企業側の変化というのは、たとえば次のようなことです。決算が悪化した。成長率が落ちた。財務が悪くなった。株主還元の方針が変わった。事業環境そのものが変わった。
こういう変化があれば、指値を取り消すこともあります。つまり、指値を守ることが目的なのではなく、自分の投資判断を守ることが目的です。
- 買う前にやることは多い。でも本当に難しいのは、指値を入れたあと
- 約定しても後悔する。約定しなくても後悔する。それは結果を見たあとだから思えること
- 指値は「自分との約束」。株価が上がったからと、追いかけて上げない
- 買えなかった株は損ではなく、機会を逃しただけ
- 変えるのは株価ではなく、企業に変化があったときだけ
市場が動いているからといって、自分まで動く必要はない。最近はそう考えています。投資では「何をするか」も大切ですが、「何もしないでいられるか」も、同じくらい大切なのかもしれません。🐾
【免責事項】 本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己判断・自己責任で行ってください。

